東京都内でクロマキー・グリーンバック完備のおすすめ撮影スタジオ5選

クロマキー合成が可能なグリーンバック完備のスタジオとは？

まずは、クロマキー合成・グリーンバックが完備されているスタジオで撮影するメリットや、これらが必要となる映像撮影の例について詳しく見ていきましょう。

クロマキー合成・グリーンバックでできること

はじめに、クロマキー合成やグリーンバックとはどういったものなのか、何ができるようになるものなのかを確認しておきましょう。

クロマキー合成とは、特定の色の成分から映像の一部を透明にし、そこに別の映像を合成する映像編集技法のこと。人物の肌色と補色の関係にあるグリーン（ブルー）を背景にした映像を映像編集ソフトで読み込み、グリーンの部分を透過する「キーイング」と呼ばれる処理を行います。

そして、そのクロマキー合成を行う際に必要となるのが、グリーンの背景スクリーンであるグリーンバック。背景部分をきれいに透過させるため、背景の色を均一に保つ役割があります。グリーンバックを使用してクロマキー合成を行うと、撮影対象の人物やオブジェクトを切り出すことが可能に。これにより、背景にCGや画像・映像を合成できるようになります。

クロマキー合成・グリーンバックが必要な映像撮影の具体例

企業がクロマキー合成・グリーンバックを必要とする映像撮影には、主に以下のようなものがあります。

• ウェビナー
• e-ラーニング
• 製品プロモーション
• コマーシャル映像
• ミュージックビデオ

天気予報をイメージするとわかりやすいかと思いますが、グリーンバックを使用したクロマキー合成を行うことにより、人物の後ろに資料や製品の動画などを映し出せるようになります。
テロップやパワーポイントとの合成も可能になるため、視聴者に伝わりやすい映像を制作できるのが大きなメリットです。

グリーンバック・クロマキー完備の撮影スタジオを選ぶ5つのポイント

クロマキー合成が可能で、グリーンバックを完備している撮影スタジオを選ぶ際は、以下の5つのポイントを総合的に分析することが重要です。

1. グリーンバック・照明設備の評価
2. 撮影スタジオの広さ・機能性
3. 完全防音・同録対応の評価
4. スタッフ・エンジニアの評価
5. 価格・立地

それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

1.グリーンバックと照明設備の評価

クロマキー合成を行う際は、グリーンバック（ブルーバック）を使用しますが、スタジオ選びにおいては、このグリーンバックが常設されているものなのか仮設のものなのかも重要なポイントに。

動かすことのできない常設のグリーンバックの場合、片付けが不要な反面、幅が大きすぎることで邪魔になってしまうというデメリットも。グリーンバックは大きすぎると服や商品に緑色の要素が乗ってしまうことがあり、編集が難しくなりやすいため、必要な範囲にのみグリーンを引くことができるカーテン式のものの方が効率よく撮影できるのです。

また、商品や衣装の色がグリーンやグリーンに近いイエロー系の場合も、同色のためクロマキー合成には不向きです。こういった場合は常設ではなく、グリーンバックからブルーバックへと切り替えられる仮設のものが適しているでしょう。
これらの理由から、常設のグリーンバックよりも本当に必要なエリアのみをグリーンにできる仮設のグリーンバックの方が、カメラマンや照明スタッフが扱いやすいといえます。さらに、自由度の高い仮設のグリーンバックであれば、急な人数の増減にも対応できます。

スタジオを選ぶ際はグリーンバックだけでなく、LED照明の有無などの照明設備も確認しておきましょう。LED照明はムラのない均一な光を当てることができ、キーイングがしやすくなるため、クロマキー合成に適した照明であるといえます。
また、照明器具を吊り下げ、昇降させるための装置である照明用の電動バトンがあるスタジオであれば、脚立を使用して照明を取り付ける必要がありません。

さらに、クロマキー合成が必要な配信を行うのであれば、Blackmagicのスイッチャーなどのクロマキー合成の装置があるかどうかも必ず確認しておきましょう。

グリーンバックスタジオにおける照明の重要性については、こちらの記事で解説しています。
照明が超重要！グリーンバックを用いたクロマキー合成に最適な撮影スタジオとは？

2.撮影スタジオの広さと機能性

どれくらいの広さの撮影スタジオが必要になるのかは、出演する人数によって決まります。たとえば、出演者が一人だけにもかかわらず広すぎるスタジオを選んでしまうと、スタジオの費用や照明コストなどが余分にかかることに。

出演者の人数や、欲しい画角を撮影できる位置にカメラを設置できるかどうかなどの演出面を考慮し、適切な広さのスタジオを選ぶことが重要です。
また、スタジオの機能性は以下の点で判断しましょう。

• 電源が十分に確保されているか
• バックアップ回線の有無
• 回線速度（アップロード：300Mbps～）
• 控室やミーティングスペースの有無
• 駐車場からの搬入導線
• 業務用エレベーターの有無

これらすべての条件が揃っているのが望ましいですが、難しい場合は優先順位を付け、譲れない条件を優先して選ぶようにしましょう。

3.完全防音/同録対応の評価

映像収録においては、映像と音声を同時に収録する同録を行うことがほとんど。雑音が入ってしまうと音声だけでなく映像ごと撮り直さなくてはならないため、雑音の入らない静音環境下で撮影を行う必要があります。
スタジオを選ぶ際は、音の反射を軽減させる吸音マットや、外からの音を遮断する防音壁が設置されているかどうかを確認しておきましょう。

また、同録を行う際は、使用するマイクの周波数帯を確認しなければなりません。映像配信にはケーブルが付いていないワイヤレスピンマイクが使用されることがほとんどですが、マイクの周波数帯にはA帯（1.2GHz）やB帯など、異なる帯域があります。

スタジオの中でB帯のマイクを使用した場合、電波が混ざることで音が聞き取れなくなる混信と呼ばれる現象が起こる可能性が高いため、混信する可能性が低いA帯が使用できるスタジオかどうかを確認しておくようにしましょう。

4.スタッフやエンジニアの評価

撮影スタジオはスタジオのみをレンタルしているところも多いですが、こういったスタジオの場合は機材やスタッフがすべて乗り込みとなるため、費用が高くなりやすい傾向にあります。

費用を少しでも安く抑えるためには、機材やスタッフが揃っているスタジオを選びたいところ。とはいえ、業界全体で見てもスタッフが不足しており、なかなか難しいのが現状です。

また、スタッフなら誰でもいいというわけではなく、映像のクオリティを上げるためには、クロマキー収録に慣れている撮影・照明・音声・合成スタッフが揃っているスタジオを選ぶことが望ましいです。

5.価格と立地

オフィス・主要駅・高速出口から近い場所や宿泊施設・飲食店が多い場所かどうかなど、立地条件はスタジオを選ぶうえでも重要なポイントになります。

これらの条件が揃った立地のいいスタジオは利便性が高いぶん、価格が高くなりやすいです。反対に、郊外のスタジオであれば都心から離れる分不便になりますが、価格は安くなります。
スタジオを選ぶ際は、価格と立地のバランスを見て決めるようにしましょう。

東京都内でおすすめのグリーンバック・クロマキー完備の撮影スタジオ5選

東京都内でおすすめのクロマキー合成が可能なグリーンバック完備の撮影スタジオを5つピックアップしてご紹介します。それぞれのスタジオの特徴にも触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

【イチオシ！】ワンストップスタジオ東京

出典：ワンストップスタジオ東京

所在地	〒101-0042 東京都千代田区神田東松下町38 鳥本鋼業ビル地下
アクセス	【東京メトロ銀座線】神田駅より 徒歩3分 【JR山手線】神田駅より 徒歩3分 【都営地下鉄新宿線】岩本町駅より 徒歩3分
電話番号	03-6206-0788
受付時間	9:00~21:00
URL	https://www.1stop-studio.tokyo/

グリーンバック・機材：10点

カーテン式のグリーンバックがすべてのスタジオで使用でき、ブルーバックにも対応可能。さらに、高品質なARRIのLED照明機材やBlackmagicの合成スイッチャーを完備しており、クロマキー収録に最適な設備が揃っている印象です。

スタジオの機能性：10点

ワンストップスタジオ東京にはスタジオが3つ、控え室が1つあり、無料Wi-fiが10Gbpsに対応しているため、スタジオでスピーディーに映像をアップロードできます。
また、大型のエレベーターや無料の駐車場などが完備されており、機材の搬入などを不便なく行えるのも嬉しいポイント。

完全防音・同録対応：9点

スタジオ自体が地下にあり、外部からの音が入りにくい設計になっています。吸音マットが天井までしっかりと設置されている同録対応のスタジオが2つあるため、静音環境下での撮影が可能となるでしょう。

スタッフ・エンジニア：10点

スタジオと機材、スタッフがすべてセットになっているセットプランがあり、手ぶらでスタジオに行っても収録ができます。
また、ワンストップスタジオの運営会社がデザインや映像の制作を得意としているため、撮影後の編集までをワンストップで任せられるのも大きなメリットです。

価格・立地：10点

神田駅から徒歩3分、東京駅からタクシーで10分程度のアクセスしやすい好立地にもかかわらず、東京都内の平均価格よりも安い価格で撮影を行えるプランが用意されています。

【その他のおすすめ】MONOLITH FACTORY

出典：株式会社モノリスファクトリー

所在地	〒104-0053  東京都中央区晴海3-10-1 Daiwa 晴海ビル5F
アクセス	【都営地下鉄大江戸線】 勝どき駅より 徒歩10分
電話番号	03-5534-8757
受付時間	10:00~18:00
URL	https://monolith-factory.com/

グリーンバックはカーテン・パンチカーペット式となっており、転換作業が簡単に行えるほか、グリーンへの切り替えが可能な白ホリ、黒ホリ、塗装のグリーンバックと3種類のスタジオがあります。すべてのスタジオに吸音マットが設置されており、静音環境下で撮影することができます。

また、照明機材はAputureをメインとし、スイッチャーはBlackmagic、ミキサーはYAMAHAのものが揃っているなど、機材も充実している印象です。

各部署に専任のスタッフがいるため、撮影だけでなく企画・映像制作・中継業務まで任せられるでしょう。公式サイトを見ると、高品位な仕事を行っていることがわかります。

【その他のおすすめ】モンスタースタジオ乃木坂

出典：株式会社MONSTER DIVE

所在地	〒107-0062  東京都港区南青山1-26-1 寿光ビル スタジオ5F／オフィス6F
アクセス	【東京メトロ千代田線】乃木坂駅より 徒歩1分
電話番号	03-6447-0091
受付時間	10:00~19:00
URL	https://www.monster-studio.jp/

グリーンバック収録が可能なスタジオが1つあります。蛍光灯ランプのキノフロが常設されており、スタジオ費に含まれているのは嬉しいポイント。合成機材はTricasterがメインでデジタルミキサーも導入しているため、安心して音声収録が行えます。

バーチャルプロダクションの高品位な配信システムを導入しており、プロのカメラマンとオペレーションスタッフが付くプランがあります。

【その他のおすすめ】神楽坂グリーンバックスタジオ

出典：NEXT Creation’s 株式会社

所在地	〒162-0825 東京都新宿区神楽坂2-12 ブレーンビルB2F
アクセス	【東京メトロ有楽町線】飯田橋駅より 徒歩3分
電話番号	03-5229-6776
受付時間	月～金：9:00~22:00 土・日・祝：12:00~18:00
URL	https://next-creations.com/chromakey-studio/

3名程度の収録が可能なクロマキー撮影スタジオが1つあり、合成機材のTriCasterをメインに、カメラ2台、マイク・ミキサーが揃っています。また、専門の技術を持ったテクニカルスタッフが常駐しているため、安心して撮影を行うことができるでしょう。

公式ホームページにはオペレーター付きの撮影プランが業界一安いとの記載があるため、クロマキー収録に初めて挑戦したい方にとってはピッタリのスタジオではないでしょうか。

【その他のおすすめ】NEWNESS STUDIO

出典：株式会社フレッシュタウン

所在地	〒101-0041 東京都千代田区神田須田町2−2−3 ITCビル8F
アクセス	【ＪＲ総武線】 馬喰町駅より 徒歩4分 【都営地下鉄新宿線】馬喰横山駅より 徒歩4分
電話番号	03-5809-2010
受付時間	平日：9:00~18:00
URL	https://newness-studio.jp/

グリーンバック撮影ができるスタジオが1つあり、合成スイッチャーにはTriCaster、カメラはSONY FX6を導入しているなど、収録に必要な機材は取り揃えている印象です。また、メイクルームやラウンジが完備されているのも嬉しいポイント。

イベント運営会社としてのノウハウを有したスタッフが収録や配信を担当してくれるため、安心して任せられるのではないでしょうか。

まとめ

グリーンバック完備の撮影スタジオを選ぶ際に押さえておきたい5つのポイントや、東京都内でおすすめの撮影スタジオ5選についてお話してきましたが、いかがでしたか。

スタジオを選ぶ際は、グリーンバックの有無だけでなく、照明などの機材設備やスタジオの機能性、スタッフ、価格、立地などを総合的に判断して選ぶことが重要です。
撮影するコンテンツの目的や優先すべき評価ポイントにより順位は入れ替わるかと思いますが、どのスタジオも東京都内で非常に人気のあるスタジオのため、早めに予約するようにしましょう。

動画マーケでは、グリーンバック・ブルーバックを完備しており、クロマキー合成が可能な下記のスタジオをおすすめしています。同録にも対応しており、最新機材が充実しているため、東京都内でも評価の高い撮影スタジオの一つです。